【コラム】「ライスワーク」と「ライフワーク」の両軸を持つ

バランスよく持つことが大切な3つの理由とは

「生きるか、死ぬか」
「やるか、やられるか」
「寝るか、起きるか」
「右か、左か」・・・・人生、つねに選択の連続です。
今後仕事も同じです。副業解禁が進み、かつ企業は人材(正社員)を抱えきれなくなってきており、フリーランス化が広がりつつあります。こうなると、「じぶん」で世の中に価値を提供して、収益を上げていかざるをえなくなってきます。

そこで大事になってくるのが「ライスワーク」と「ライフワーク」という考え方です。「ライスワーク」(Rice Work)とは、「ごはんを食べるのための仕事のこと」。自分のやりがいや好き・嫌いで選ぶのではなく、お金を稼いで生計を立てるためだけに働くことをいいます。一方「ライフワーク」(Life Work)とは、「一生をかけて情熱を注ぐようなやりたい仕事」です。こちらは、稼ぐことは二の次で、やりたいことを優先した働き方になります。

安定した収入を得るためには、この「ライスワーク」と「ライフワーク」の2つの軸をバランスよく持つことだと思います。

それは、次の3つの理由があるからです。

1.リスクを分散できる
業界や取引先を分散できます。そうなると何がいいかというと、不況などになった際にリスクヘッジができることです。1、2社取引先がなくなったとしても、残りの取引先で食い繋いでいくことが可能です。私は、リーマンショック期に、メインクライアントがほぼ1社しかなかったので、そこが消滅し、収入がゼロになった経験があります。取引先が多いと経理業務が煩雑になりますが、そこを補えるほどの利点はあると思います。

2.知見や視野を広げられる
「ライフワーク」と「ライスワーク」が全くの畑違いであれば難しいかもしれませんが、ほとんどの場合は、「ライスワーク」から「ライフワーク」が生まれてくるケースが多いです。そういう状況であれば「ライスワーク」で学び得たことを「ライフワーク」で活かせることが可能です。一例を挙げると、これも私の場合ですが、元々「求人系のライター」を長年やっていて、そこで培った知見を法人企業ではなく個人のキャリアに貢献したいと思い、ライフワークとして始めたのが「キャリアコンサルティング」です。キャリア関連を取材すると、最新の採用市場やキャリア情報を入手できるので、個人のキャリアを支援する上では、非常に役立ちます。

3.精神的な安定が得られる
やってみて思ったのが、この3つ目の「精神衛生的な安定」です。生きていくためには、ある程度の「稼ぎ」が必要です。自分のためであれば割り切ってできますが、いくら「ライスワーク」といえどもやりたくもない仕事ばかりを続けていると、メンタルが疲弊してしまいます。一方「ライフワーク」もこれで十分な収入が得られれば問題はありませんが、最初は小遣い程です。その状況で「ライフワーク」を続けていると、それはそれで自己肯定感が上がらずに、メンタル不調になる可能性があります。

将来的な、どのようなポートフォリオを目指すべきなのか

ここからは、どのように「ライフワーク」と「ライスワーク」をつくっていけばよいか、私の経験に基づいた考え方をご紹介します。

最初フリーランスになりたて、あるいは副業を始めたての頃は、「安定した収入を確保したい」と考えるはずなので、「ライスワーク」が中心になります。そこで一定の収益が確保できたら、徐々に毎月の労働時間のうち30時間は「ライフワーク」に使うと決めて、「ライフ」の仕事を開拓していきます。最初は経験のないところからスタートすることも多いので、納得できる報酬をもらえることも少ないです。経験を重ねた後に、取引先と交渉していくようにしましょう。

その後、将来的には「ライフワーク」と「ライスワーク」のポートフォリオを、どう配分するべきかは気になるところだと思います。これは人によりますが、「ライスワーク」がそれほど嫌でなければ、リスク分散を考えて、半分ずつぐらいがいいのではないかと思います。

一番気をつけるべきは、取引先(クライアント)を絞りすぎに、いろんなところとお付き合いすることです。お付き合いするなかで濃淡をつけて、やりがいを見つけていくのが、いいのではないでしょうか。

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